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マリスドール




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今回紹介するOVA作品は2001年に発売された
「マリスドール -Malice@Doll-」です。





「私はドール。キスしてあげるー」

人間がいなくなり、マシナリーと呼ばれる機械たちだけが残った世界。ある日、マシナリーの一種・ドールであるマリス@ドールの体に異変が起きた。その異変は、まるでマシナリーの主である、生身の人間のような姿になるものだった。 そして、それは、彼女達のいる快楽の園に危機を及ぼす者であった。
(Wikipediaより引用)






何だか風変わりな作品だぞ。

監督元永慶太郎、原案・脚本小中千昭、キャラクターデザイン西岡忍、「吸血姫美夕」と「デビルマンレディー」でお見かけしたスタッフ勢が参加なさっているもので、これは見ずにはいられない!と思いました。確かに雰囲気が似ています。


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パッケージを見てご察し頂けるように、アニメーションは作画ではなく全編3DCGで構成されています。プレイステーション2くらいのポリゴンで、キャラクターがカクリカクリと、時にはヌルヌルと動きます。「人形」を現す上で、アニメ作画とは違い、不気味さや異質さを出すことに成功しています。その分不気味めたさが生理的に来るものがあるので、これもまた人を強く選ぶ作品であると感じます。


どうやら人間が滅びたらしい世界で(説明はとことん少なめでどうして人間が滅びてしまったのかは最後まで謎のままです)、人間に奉仕するためだけに生まれた人形達が、その使命のために生き長らえている世界。退廃した地下世界と、物憂げでどこか諦観した人形達の表情、全体的にアンニュイ漂う空気感も異質なものでした。

好みの分れるもっともたる原因は、人形だった主人公マリスが途中、肉を得て人間のようになります。マリスがキスをすると他の人形も同じように肉を得ます。肉を得た喜び・快感を味わうようになった人形の様子が、まあエロティックで正直R-15相当するため、どうしても…な面はあります(そもそも人形の設定からしてアレなところもある)。

小中千昭氏によるシナリオを読むと、そこまでエロティックではなかったりするんですよね(思わせる描写は多々ある)。見せ方でいとも文章と映像のイメージが変わるのだなあと感じました。



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「私は、ドール…」
終わり方やマリスを人間に変えた「主」の正体や、自分では読解が出来なかった面も多かったです。「主」が何者であるかはわかりませんでしたが、主人公マリスが肉を得て心を持ったことにより、人形として生きてきた・人間達に奉仕して来た今までの自分の行為を嫌悪する・苦悩する、普遍的なヒューマニズムがキチンと描かれていました。ただ抽象的に徹した意味がわからない物語では決してないです。



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「君が見ているものを、私は見たい。」
機械の管理者ジョーがマリスを想う気持ちも切なさがあって良い。
監督が吸血姫美夕を担当している方なので、全体的にキャラクターの喋り方、間の取り方、静けさが吸血姫美夕に相応するものがあります。私は途中のエログロがうひぃとキタのは確かなんですが、登場人物の掛け合いは好きでした。


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「まるで私たちのマスターみたい…」
マリス以外もドールたちは人形なのに、まるで人の心を持っているかのように生き生きしていて「人間の生きていない世界」に「退屈」している様子も伝わって行きます。その「退屈」な想い故に、中盤の濃い展開が繰り広げられていきます。


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「夢を見ていたの……」
人形の時と人間の時の声を使い分けるマリス役の声優さんの喋り方はとてもよかったですね。
3DCGも初めはカクカクしてる印象なのですが、段々慣れて来るので、そんなに気にならなくもなります。西岡忍氏のキャラデザの美しさも関係していると思います。
クリーチャーが中々グログロしてるので、作画より3DCGの方がまだ緩和されて良かったかもしれない、というよりも寧ろ3DCGで良かったとすら思った。

結論を言うと途中の性的な描写とクリーチャーのグログロを乗り越え、世界観に惹かれれば全編も見れます。そして途中の百合百合しさも作品の特徴ですね。それよか内容は云々としても、インパクトがとても強いため、記憶には確かに残る作品ではあります。



似ている世界観と言えば…

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弐瓶勉の「BLAME!」のような悠久を感じる世界(「マリスドール」はキャラの表情が生き生きしているのが決定的な違いとも言えます)


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コアな人気を持つPSゲーム「クーロンズゲート」のポリゴン質量にも似ているかもしれません。退廃的な空気も何処と無く似ているものがあります。


もしも小中千昭さんがローゼンメイデンを担当するとこういう感じになるのかもしれないなあ…とふと思いました。人形が人形のやっていることに苦悩してしまう皮肉が巧い(さすがにテイストは全く異なりますが)。
R-15相応OKで少し変わったアニメーションを見たい方、退廃的な世界観が好きな方にはオススメいたします。




ーーーーーーーー追記ーーーーーーーー



西岡忍氏作画によるVHSジャケットはこちらとなります。

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…アダルティ。VHS(ビデオテープ)なので、実際目にするのはごく稀でしょうね。


テーマ : アニメ
ジャンル : 映画

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