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アニメ版 デビルマンレディー

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1998年に放送された全26話編成
永井豪原作のデビルマン女性版「デビルマンレディー」を全話視聴しました。


いやーこれは
オススメです!
特に「百合」が好きな方は是非見ましょう。夏アニメの「恋愛ラボ」で百合成分が抜けてションボリしている方もどうぞ見て下さい。

タイトルでアニメ版と書いたのは、アニメ版と漫画版、内容が全く違うためです。
「デビルマン」の不動明、飛鳥了を男女逆転させた形式を取った作品です。原作の「デビルマン」に踏まえたテーマを元にシナリオが出来ていて非常に完成度が高いです。

レビュー出来る範囲でデビルマンレディーを紹介していきましょう。


あらすじ
ファッションモデルの不動ジュンは何かの視線を感じるようになる。そんなある日謎の女性アスカ蘭に倉庫へ連れ出され、拘束された男が怪物:ビーストに変身する様を目にする。

ビーストに襲われ出血しまくりで初っ端から滅茶苦茶酷い目に合うジュンだが、彼女の中で獣の力が芽生え、デビルマンとして覚醒する。ビーストを倒したジュンは、その後アスカ蘭の手によって、獣でありながら人間の心を持つ「デビルマンレディー」として、人を襲うビースト倒してくれやヨロシク☆と戦いを強いられる。

ビーストとの戦いは、ジュンを慕う女子高生滝浦和美を始めとする、周囲の人間を巻き込みながら激化して行く。ジュンはデビルマンの獣としての心、人としての心に葛藤していく…。

大雑把な主要人物紹介

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不動ジュン(cv.岩男潤子)
22歳のファッションモデル。デビルマンレディーとなりビーストとの戦いを繰り広げる。変身しても人間に敵意を表すことはないが、若干攻撃的になることもある。戦闘力、治癒能力が非常に高い。ギガエフェクトという現象も表し、巨大化も出来る。

性格は内向的で少々陰鬱。ニコリと笑うシーンが少ない。しかし、いろんな方のストーカー被害に遭う他、異性、同性をも無意識に魅了してしまう、魔性の女的な性質を持っている。
いろんな酷すぎる事を強いられる為、情緒不安定な状態になっていく。
最初から最後まで、自分の事を好きになれなかった主人公である。



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アスカ蘭(cv.嶋村薫)
ジュンを導く謎の女性。対ビースト国際組織「ヒューマン・アライスト」の日本支部長だが裏でなんか胡散臭い行動をとっている。
冷徹で非常に高圧的な女性で、ジュンは俺のもんだと言わんばかりに扱う。ぶっちゃけジュンを監視して眺めているアスカさんは、変態という名の紳士に見える。
ジュン曰く「あの人の声には何故か逆らえない」とのこと。
だいたいコイツのせい。私は…神だ!



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滝浦和美(cv.村井かずさ)
女子高生でモデルの卵。ジュンのことを「ジュンちゃん」と呼び、姉のように慕っている。物語序盤から、自宅をビーストに襲われ両親を失うヘビーな展開。自宅も崩壊し、ジュンの住むマンションに強引に押し掛ける形で、同居することになる。
ジュンのことが好きなのだが(ナイスな百合キャラである)、深夜に頻繁に外出する彼女に不信感を抱き、次第にすれ違って行く。

デビルマンの牧村美樹をリスペクトしたキャラで、スタッフの思い入れの強いキャラのようである。




後はいろいろいますが、長くなってしまいそうなのでこの辺にしておきましょう。

以後はデビルマンレディーの私なりの概要を述べて行きます。
ちょっとネタバレ注意!




まず全話見終わって言いたい事があります。

・いくらなんでもジュンちゃんが可哀想だろ!

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岩男潤子さんの演技が上手くて、泣いてるシーンが悲壮感に溢れています。もう泣きっぱなし。


今までファッションモデルとして仕事をしていた内気な性格な女性に、
「明日からビースト狩り、シクヨロ☆」と言うのはあまりにも酷な話である。そんな彼女に気遣いもせず、
「てめー弱ええわ!もっと強くなれよオラア!」と言うのは、無茶な話である。そして治癒能力が高いと言っても、毎回ボコボコに殴られたり切り刻まれたりするのである。
女主人公をそんなにいじめるなよ!


物語序盤から、彼女は悩み苦しむことになります。不安を打ち明ける相手がおらず、和美ちゃんには自分の正体がバレないように距離を置く事になります。また、ビーストとの戦いは激しくなっていき、先の見えない戦いで、どん底の絶望に落とされて行く彼女は本当に見ていられない…。特に後半の鬱々しい展開のオンパレードは顕著です。

エンディングでは、彼女が全ての不幸を全部受け入れたという形です。作中世界の問題は解決しても、ジュンの過酷すぎる運命はあまりにも悲しいです。これも全部アスカさんのせい。


監督さんと脚本家さんは、よくもこんなに女性が酷い目に合いまくるシナリオが書けたなあ…と思います。
ナベの中で、ジュンちゃんは
悲惨な女主人公歴代No.1となりました。


・陰鬱な展開のオンパレード
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デビルマンのベイツ。声はバイキンマン。和美ちゃんに
「お前…レディ(ジュン)の匂いがする」と言う紳士。
面白いキャラで、いい味を出している。


陰鬱じゃないという話が、1話でもあったかどうかも怪しい。(ただ、「縄」という回はエッチな同人誌のような話を制作者が真面目に且つシリアスに作った話なので、冷静に見ると笑えます。)
「炎」という子供がビーストの回は胸に締め付けられますが、後半に比べるとあの頃はまだマシだったと思わせます。だんだん魔女狩りを彷彿とさせる社会情勢になっていき、主要人物はバタバタと死んでしまうし、ジュンちゃんは敵の戦いでボコボコにされるしマジで酷い。


こんだけ鬱々しい展開目白押しなのに、「鬱アニメ」の例として話題に上がらないのは、やはり作品の知名度が低いのでしょうね(「鬱」という言葉はあまり好きではないのですが)。


ほっこりするシーンは…
「箱」という回で、アスカさんの秘書前田がジュンに「メリー・クリスマス☆」っていうシーンとか、ベイツが言う「ファイト!ファイトです、ジュン!」とかその辺くらいが唯一ホッとしたような気がしました。
あ あとあれだ
「ジュンちゃんも早くお風呂入んなよ。で、一緒に寝よ☆」
という和美ちゃんの台詞だ。



「願」という回は素晴らしいのですが、「ああよかったあ」と思わせといて、どん底に突き落とされる悲しい話です。本当に、なんでこんなことになっちゃったんだろうなあ…。これも全部アスカさんのせいですね。



・百合シーンあるよ!
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デビルマンレディにおいて、名場面と勝手に思っています。


ジュンちゃんと和美ちゃんの姉妹愛というか、家族愛というか、名称しがたい愛情はふつくしい…。和美ちゃんが大切な存在であるが為に、ジュンちゃんは弱みになるのですが、最大の心のあり場所となっています。二人で話ている場面が序盤にあるのですが、楽しそうなんですよね(そこにアスカさんが空気読まずにやってきます)。

ちなみにアスカさんは、和美ちゃんと一緒にいるジュンを見て、若干嫉妬しているような発言が見られます。
アスカとジュンの関係は百合ではないですけどね。デビルマンの飛鳥了を知っている方なら大体想像付くと思います。

本気な方を見たい場合は特に「鮫」「猫」をおススメします。

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本気の方々2名。スク水は緒方めぐみ、ピンクは皆口亮子と豪華声優。
ジュンちゃんはモテモテである。


・物語の構成
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対立の多い二人。客観視するとジュンはアスカに愛憎が混じった感情を抱いているように見える。

序盤はビーストとの戦いが多く、「日常→戦闘」という流れがあります。ここら辺はアスカさんとジュンの絡みが毎度見られます。アスカさんがいるとなんだかんだ言って話が面白くなります。
伏線の繋げ方が上手く、特に「霧」という回は必見です。

中盤の13話位?からアスカさんがあまり出なくなり、ちょっとテンポが悪くなります。何にしろサトルとかいう、ビースト帝国作るもんね!とか言ってるマセたガキンチョが出突っ張りでジュンちゃんを虐めまくるので、展開も雰囲気も暗くなっていきます。

しかし後半になるにつれ、社会情勢まで変化してきてしまうので話が複雑になっていきます。真相に迫るに連れて、人間がロクデナシになっていき、ジュンちゃんは追い詰められて行き、アスカさんはジュンちゃんにゾッコンになっていき、中々先が気になる展開です。(そして毎度の如くハートフルボッコにされます。)


「人間とは何か」というテーマが色濃く出ており、漫画版「デビルマン」や永井豪作品の特徴的要素を強く意識した作品になっています。スタッフの意気込みが感じられました。


・作画が荒め
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ジュンが獣のように血を欲するようになる印象的な回「飢」。
目がグワアッと開くシーンは怖い。全編に置いて目の描き方が非常に凝っています。目力だね!

21世紀アニメで作画崩壊しなかった回は1話位しかないという「MUSASHI-GUN道」に比較すれば対したものではありませんが、如何せんよく作画がぐらつきます。流石に1話と最終話は綺麗でしたが、「心」という回は話自体素晴らしいのに、作画が荒れ過ぎてしまっています。画面が暗過ぎてよく見えないのもあまり宜しくないです(多分暴力描写を抑えるために意図的にやっていたのでしょうが)。
後もう少し日本社会がどうなっているのか、詳しく描写して欲しかったです。ちょっとわかりにくい。




・如何せん話が暗い
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2話の始め、自分が獣になってしまったことを思い出して困惑し、衝動的に自殺未遂をするシーン。今にも死んでしまいそうで、ゾーッと来ますわ。



主人公ジュンの性格が、ハリウッド映画のヒロインみたく、活発かつプライドが高い性格だったら物語の雰囲気もそんなに重々しくなかったと思います。漫画版のジュンは、結構活発でタフな性格をして、あまり苦悩する場面もないみたいですね(wiki先生によると)。

しかし「自分を愛せない」暗い性格です。彼女のうじうじとした様子を見ると、イライラしてしまう人もいるでしょう。彼女の人間性が本当に嫌い、という方は、面白くないかもしれません。周りに誰一人、心境を相談出来る相手がいないというのも影響していますが。

(でも、自分自身と向き合おうと必死にもがき続けて、このままでいいわけがない、何かを変えようと身体を張って努めた結果が……監督さんは鬼ですか。)


ただ、己の身をなりふり構わず人々を助けるシーンは本当にカッコいいとワシは思います。
個人的に、私は葛藤する主人公は結構好きです。なので大いに楽しめました。社会人という設定もいいですね。近頃見たアニメはほぼ全て学生だったので新鮮味がありました。


演出もホラーで、下手なホラー映画よりも怖いです。BGMもマッチしています。反撃する時に流れる壮大な曲はテンション上がります。
ただ、グロい描写や、際どい性描写が多いので、R-15位にはしたほうがいいのではないでしょうか(それでもかなり規制に縛られていたみたいです。)。




・声優さんの熱演が凄い
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ジュンちゃんは優柔不断で情緒不安定でありながらも、一生懸命で応援したくなってしまいます。ファイトです!


特に岩男潤子さんは素晴らしきかな。普段は儚げな物静かな声をしていて、変身したらドスの利いた声になってギャップが激しいです。あのジュンちゃんが、「どけえええええ!」と絶叫したり「黙れ!死者は静かに眠るものを!!」とか「地獄へ堕ちろォォォ!!!」とかブちぎれたりするわけですが、演じ分けが本当に上手い。
上手いが故に、「神」という回でアスカさんに酷い事をされるシーンはキツいです(そういえば出演している「パーフェクト・ブルー」もこういうことがあったようなないような…。)

和美ちゃんが自宅で襲われる時、この世が終わってしまうかのような悲鳴を上げるのですが、聴いていて苦しいです。声優の村井かずささんは、「てけっ☆」で有名な「とっとこハム太郎」で出てくるリボンちゃんの声なのですが全然雰囲気が違いますね。





・ふと思う、悲しくなる事。
女主人公が化物と呼ばれる相手と戦い、グロテスクで、人がばったばった死んで行き、周りにはろくな奴がいなくて、だんだん真相に迫って行き、愛憎混じった相手がいて…なんだかこれ、どっかで似た構成があったなあ、と思ったら私が大好きだったBLOOD-Cに似ているんですよね。
しかしデビルマンレディーはちゃんと話を構成して、荒いところがありながらも話を大円団で畳んだのに対し、BLOOD-Cときたら全く…。シリーズ構成の小中さんが担当していたら全然違っただろうなあ、と無駄な事を思ってしまいました。
デビルマンレディーはこんなにも制作者の熱意と意気込みが感じられるのに、あのデビルマンの実写版は一体なんだったのか。本当にわからん。なんであんなふうになったのか私にはわからん。



総評
今見ると作画が荒かったり、無理がある情報操作があったり、ツッコミ所もあるのですが、漫画版デビルマンを強く意識した物語は一見の価値があります。最後のジュンの台詞が私は大好きです。
しかし、見返しても、ジュンちゃんがあまりにも悲壮過ぎる…。彼女は幸せになってほしい。続編やリメイクを私も熱望しています。ええい、二期はまだか!でも2012年くらいにパチンコで出たらしいから、そろそろリメイクも期待していいということですね!(投げやり)
実写版デビルマンを見るよりも
こちらを全話視聴しましょう。

見終わった後著しくテンションが下がるので、萌えアニメでも見て癒された方がいいです。

あ やべえ きんいろモザイクが今週で終わっちまうぜぇ・・・・。






[追記]
あにこれのレビュー
こっちもあり得ないくらい歯止めの利いてないレビュー。
でも1人でも多くの方に「デビルマンレディー」を見て欲しいんです…はい。

テーマ : デビルマン
ジャンル : アニメ・コミック

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リンク先の「Filmarks」「あにこれ」ではおなべ名義でレビューしてます。そちらもどうぞ。

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