零〜紅い蝶〜

今日は近頃プレイしたゲームを紹介致します。
2003年11月27日にテクモからPS2で発売された和風ホラーが題材のアクションアドベンチャーゲーム「零〜紅い蝶〜」です。
あらすじ
双子の姉妹、澪と繭は、幼い頃の数年間を過ごした故郷にやって来た。二人にとって秘密の場所だったこの沢は、夏休みが終わるとダムの底に沈んでしまう。最期にもう一度見ておこうと足を向かわせた。
だが、この沢では過去に、姉の繭が山道から足を滑らせ転落する事故が起きた。その後遺症に繭が現在も悩まされていることに、澪は罪悪感を抱いていた。
"あのとき私がお姉ちゃんを待っていたら、今も一緒に走れたのに…"
回想にまどろむ澪が、ふと顔を上げると、繭の姿が消えていた。周囲を見まわすと、紅い蝶を追って森の奥に入っていく姉を見つける。その後姿に白い着物の女性の姿が重なったが、構わず姉を追い、気が付けば鬱蒼とした森から抜け出していた。
「…お姉ちゃん?」
ゆっくりと繭が振り返ると紅い蝶たちが一斉に舞い立つ。眼前に広がる廃村は地図から消えた村『皆神村(みなかみむら)』だった。澪と繭は誘われるように村へ入っていく。
ニコニコ大百科より引用
だいぶ前の記事(2012年11月17日)で、「いつか零シリーズをプレイしてみたい〜」とほざき、遂に念願のシリーズプレイに達しました。
プレイを躊躇っていた理由としては、ジャパニーズホラー要素満載で怖くてプレイ出来ないのではと思っていた事と、自分があんまりゲームが得意ではないことに尽きます(知り合いから「ナベちゃんってゲームするの?」とよく聞かれるのですが、…家にもクリアまで辿り着かずに放置しているソフトが多々あります)。
しかし近年、某友人から同シリーズの「零〜濡鴉ノ巫女〜」のプレイ動画の視聴を勧められ、恐怖演出の中でも切ない物語に引込まれ、これは何かしらプレイして語りたい…と心に決めたものです。
ハード上の問題で家にあるPS2で出来るシリーズ中最高傑作と名高い今作をプレイしてみようと目論んだ経緯がありました。
前置きが長くなりました。ココから先はゲームの紹介も含めいろいろと。
ジャンルは前述通り和風ホラーでありえない物を写し出す事が出来るカメラ・射影機を用いて、怨霊や悪霊を除霊したり謎を解いたり仕掛けを解いたりして進めて行くゲームです(ざっくばらん)。

霊は怖〜いものもいれば、案外あれ…可愛い?と思える霊もいたり…。因みにこの女の子の霊は「立花千歳ちゃん」といい、紅い蝶敵幽霊非公式ファン投票で圧倒的格差を付けて堂々たる1位を獲得したそうです。
出現する幽霊を武器と言っても良い「射影機」を使って、ただ倒して行くだけではなく、その出現する幽霊にもバックストーリーがあります。「人間として暮らしていた人がどうして霊として成らざるをえなかったのか」経緯が、進んで行く毎に明らかになっていくのです。恐怖演出を煽るだけではなく、大筋のシナリオ・物語が非常に魅力的でプレイ出来たといっても過言ではありません。

双子の少女が主人公。
天倉澪
主人公。明るく活発(であるが憂いもある)。お姉ちゃんが大切過ぎて大変な目に度々合うが決してめげない。作中、何かに取り憑かれてフラフラ何処かへ行くお姉ちゃんを情熱で何処までも追いかける。悄気ない。
常に逆八の字眉(`・ω・´)
天倉繭
主人公の双子の姉。お姉ちゃん。霊感が強いが耐性が無いに等しいため、度々何かに取り憑かれる。弱々しくおしとやか。お姉ちゃんも澪がとっても大好き。
常に八の字眉(´・ω・`)
この
この零シリーズは恒例と言っても良い「儀式」たる存在があります。シリーズ中、大体このなんらかの「儀式」に失敗し災厄に飲み込まれ時空が歪んでしまったといった経緯があります。
その儀式でキーワードとなっているのが「双子の存在」であり…澪と繭、双子の姉妹に恐るべき運命が待ち構えているのでした…。
始めは怖いな〜何か出て来るな〜射影機難しいな〜と思いつつプレイをしていたのですが…徐々に解明していく真実に怖さよりも切なさが上回っていきます。
巷でも時折語り種となる今作では、主人公の澪と繭以外にも様々な双子が出て来ます。姉妹・兄弟の課せられた運命、狂気にも近いかもしれない愛情、切なさや耽美が感じられる幻想的な世界観に拍手喝采を送りたいものでした。
そして衝撃的と言っても過言ではない物語の終焉…。
エンディングで流れる天野月子さんの「蝶」が、また素晴らしかったです。エンディングで1度泣き、天野さんの歌詞を読んでもう1度泣く、コレです。プレイしたら心置き無く聴けなくなるレベル。
一通り通常エンディングまで見た印象としては、まるで(良い意味で)邦画を見ているのような感触でした。澪と繭の関係性は最低限ムービーや台詞でポツポツと出て来るのみで、「思わせる」シーンが多いです。自ら想像し、推測しないと結末に置ける双子の選択に疑問視が出てしまうかもしれません(その辺りに感情移入出来るか否かもわかれます)。
基本、儀式や村の習わしも「書物」で読んでフムフム知って行くので、ある程度情報収集がゲーム中必要でした。探索する楽しみがあって面白かったです。
どうやらシリーズ中最も簡単であるという風の噂の通り、基本「どっか行ったお姉ちゃんを探すor村からの脱出方法を探る」といった目的が明確なので、今何をしたら良いか迷う事は無く、また作中は「紅い蝶」がヒントを示したりしてくれるので、道中は詰まずに済みました。
しかし射影機の使用は…中々難しく難易度イージーであるのにも関わらずビシバシ敵に叩かれ、作中の浮遊霊は逃しまくりしています。クリアがしたかったんです…ヌルゲーマーで許してつかぁさい…。
まあそんなこんなヌルゲーマーでも、村に伝わる陰惨たる儀式の習わしや、主人公澪と繭の2人だけの絆に魅せられて最後まで一応クリアー出来ました。クリアまでちゃんと出来たのは本当に久しぶりです…。
儚く、天野さんの主題歌も合わさって胸が締め付けられるような切ないエンディングは何よりも心に残ります。今は寒いので季節には合わないかもしれませんが、逸脱な和風ホラーゲームでありました。
スポンサーサイト