今年見たアニメ達
前回の記事では映画をいろいろ振り返ってみたので
アニメも今年どんなのを見て来たか振り返ってみます。
では早速スタート!↓
ラブライブ!

友人がスマホで毎日ラブライブのアプリで遊んでいるので、気になって見てみました。
定員割れ廃校危機寸前の高校を救うため、アイドル活動をして高校を盛り上げたるわい!という青春ストーリー。
あまりの作画の綺麗さにあっけにとられます。
基本スポ根もの。その割に変なシリアスがあったり、生徒会長仲間に入ってからキャラ変わり過ぎじゃね?とかツッコミ所もいろいろあるのですが、爽やかなストーリーとキャラクターに文句は左程言えまい。
全員に見せ場があるというわけではありませんが、キャラクターも親しみやすくて立っていると思います(現実にいる・いないは別として)。歌も一つ一つクオリティが高いですしおすし。

私がアニメに馴れていないからですが、キャラクター皆可愛いんですけど、初見は見分けがつきにくく、ほぼ全員声がアニメボイスなんですよね。アニメボイスは悪くはないがぁ…好きではないんだがやぁ…。
その中で真姫ちゃんは若干棒読みですが、一昔前のアニメのヒロインポジションの若手声優さんぽいような、「いそう」な声なので好きでした。いい棒読みとはこのことですね!(Bad example:劇場版BLOOD-Cの橋本愛)
ゆゆ式

親友同士の独特のノリを表現した日常モノでも異色な作品。
キャラを見て笑うのではなく、キャラ同士が笑っている所を見るというアニメです。その場のノリとか、仲間とのアイコンタクトとか、オチのない会話とか、独特なキャラクターの掛け合いが面白い人はとことんハマりますが、つまらんという方がいるのも無理ないです。
原作を読みましたが、あの作風をアニメで上手く描いているんだから凄い。地味ながら、この作品はとても丁寧な作りだと思いました。

個人的に主役の3人組より、相川さんのグループの方が好きでしたね。特にふみちゃんがいいキャラしてます。ぬーぼーとしてますが、意外と周囲に気配りもしていて、友人にしたいお人です。
「佳 ちょっとちねらせて」
「はぁ!?ちねらすか!」
「ちねらすかだって。何か良いね!」
「な なんだよ…」
「ちねらすか…チネラスカ州…アメリカチネラスカ州…」
ここのやり取りがツボです。
Aチャンネル

スタジオ五組製作、背景がビックリするくらい綺麗でビビりました(私がチョロいのかもしれない)。原作の色使いを考慮しており、色彩設定においては文句ナシ。
全員ロリロリした声ではなく、声優のキャスティングもgoodです。今や出ずっぱりの内山夕美さんの出世作ではないでしょうか。何はともあれナギを内山さんに抜擢したスタッフGJ。
ナギとトオルの関係とか微妙な距離感が上手く描写出来てて、見ててほっこりします。ノスタルジックな音楽も合ってますね。
それで二期はいつやるんですか?
是非三巻のナギとユー子の喧嘩回はやってほしいです。

原作のユー子ちゃんはセクシー。
作者の黒田bb氏は女性らしいけど、男なんじゃないだろうか。
アニメに関して言う事があるならば、キャラデザを違和感なく設定欲しかったですね。デフォルメが微妙に効いてて、ちょっと見ててバランスが不安定と言いますか…。頭が大きいのかな?何しろ原作の黒田bb氏の絵が滅茶苦茶可愛いので(ナベ的目線)、もう少し頑張って欲しかった。後毎回流れる挿入歌はどうも頂けないです。たまにならいいんですけど、毎回キャラソンを流されるのはお腹いっぱいです。
きんいろモザイク

Aチャンネルと同じく、スタジオ五組製作。「クライムエッジ」というアニメは癖が強過ぎましたが、こちらは毎回安定した出来具合でした。内山夕美さんも再び出演(聴き比べるとナギとヨーコのテンションが全然違って面白いです)。こけしことシノちゃんの性格がツボでした。鬼畜こけしとか言われてますけど、かなり褒め上手で、優しい方だと思います。
原作がそうなので悪くは言えませんが、もう少し欧米文化と日本文化のカルチャーショックをネタにしても面白かった気がします。後、最終話のミュージカルは何かよくわかりませんでした。
あっちこっち

ツンデレ娘と超朴念仁の男、う〜ん題材は面白いと思うのに惜しい。
キャラクターが、なんだかあまり特徴がない感じです。取り敢えず主役の2人はあれでカップルじゃない、というのがおかしな話だなあと思いました。
原作が四コマ漫画のアニメって今は大量に生産されていますが、間が非常に難しいと思うのです。まさに、制作者の腕の見せ所なのでしょうが、あっちこっちのアニメは四コマを只並べただけと感じる構成で、全体の流れも宜しくない。イベント行事は面白いのに、話は盛り上がりに欠けるってどういうことだってばよ!
何気に皆口裕子と岩男潤子が出演しているのですが、ベテラン勢なのだからもう少しお仕事を選んでもよいのでは…。
うたかた

まとめたレビュー→あにこれ:うたかた
鎌倉が舞台の青春アニメ。夏アニメと言えば「うたかた」である。
中坊の頃わりとリアルタイムでDVD借りて見ていましたが、その時はあんまり面白くないなーと思っていました。主人公の一夏ちゃんは何をそんなにウジウジと悩んでいるのか、不思議で仕方がなかったのですが、年を重ねて見ると、登場人物達の苦悩がよーくわかりました。
たまに鬱アニメの例として挙げられます。アクションがあるわけでもなく、死人が出るとか、そういったものはありませんが、わりと全話に渡ってシリアス風味です。中学生の複雑な心境を丁寧に描いた作品なので、一夏ちゃんの葛藤が痛い程わかるという方も少なくないのでは。
あまり質の宜しくない邦画・洋画に有りがちな「キャラクターが思ってる事をペラペラと口にする」ということはせず、演出で見せた所が好印象でした。

全話に所々伏線が張られていて、印象深い場面や台詞が多いのですが、中坊の頃でも特に頭に残っているのは、第8話「散華の衝動」。一夏が作ったドライフラワーが、記憶障害の患者に「こんなゴミみたいなの花なんかじゃない」と言われて滅茶苦茶にされる場面。
この場面はまぁ、見るに耐えないッ!一生懸命、手怪我して作ったのに目の前であんなことされたら、私だったら二日は心塞ぎます。
生々しい心境やトゲトゲとした台詞は胸に来る物があり、また百合や薔薇の描写がふんだんにあるので、そういったものが苦手な方はやめておきましょう。出来れば思春期の中高生に見てもらいたい作品ですけどね。
デビルマン ova

残念ながら妖鳥編(第二巻)で打ち切りになってしまっているova作品。
実写版もあったような気がしますが、気のせいでしょう(気のせいにしたい)。
漫画版デビルマンに忠実で、シリアスでグロテスクな描写です。オリジナル展開もありますが、これが上手く溶け込めていて、原作を読んでいない人も話がわかるように作られています。
ovaなので作画が申し分なく綺麗。スタッフさんに「風の谷のナウシカ」から流れた方が多くいるので、作画が若干ジブリ調です。デビルマンとジブリの融合もまた新鮮というか、この作品の着目点の一つではないでしょうか。
デビルマンこと、不動明がめっちゃかっこいいのも作品の魅力。声優の速水奨さんの声も痺れますぞ。不動明の男気に酔いしれる事間違いなしです。近頃のラノベ主人公は、明君の男前さを見習うべきだと思います。
デビルマンレディー

この作品は、今年かなり記事にしましたね。過去のレビュー
最近永井豪の「デビルマン」も購入して読んでいるのですが、読めば読む程、デビルマンレディーはデビルマンと対の物語になっていて関心します。漫画版「デビルマンレディー」とは独立したオリジナル展開ですが、オリジナル展開でここまで良く出来ている作品も珍しいです(ローゼンメイデンも良作だと思います)。
取って付けたかのようなシリアス展開とは比べ物にならない程全編に渡って鬱々しいアニメですが、知名度が皆無なのが残念です(ちなみに画像検索では「Davil Lady」と打った方が沢山出ます。)。
「炎」「心」では子供をただ純粋無垢として描くのではなく、子供心故の残酷さを容赦なく描いています。

不動明に劣らない不遇な主人公不動ジュン。
情緒不安定でしたが精神崩壊しなかった(しかけたけど)のは凄い。
ジュンちゃんは頑張った。

飛鳥がジュンに相変わらす因縁付ける左程重要な場面ではないのですが、
ここの、すっげぇうざそうな顔してるジュンちゃんと
「せやろ?」と言わんばかりの飛鳥さんの表情が面白かったです。
永井豪の漫画版は時々妙なテンションの台詞があって、それはそれで良いのですが、こっちのアニメ版は台詞回しが自然で結構好きです。
特に印象的だったのは「顔」のエピソードでの中盤のやり取り
「獣の匂いでもしますかな」
「獣の女に頼らないと、処理出来ないんですか」
「(略)我々の相手はあくまでテロリストです」
「人間なら殺せるんだ…」
う〜ん、ここの岩男潤子さんの言い方が、淡々としていながらも冷ややかで、威圧感があります。タマラン。岩男潤子ファンは有無を言わず見るべきでしょう。
超オススメの作品ですが、全体の重苦しさ他、同性愛の描写等人を選ぶ作風です。作画も結構崩れてしまっているのも欠点。リメイクを望んでる作品ですが、飛鳥蘭役の嶋崎薫さんは既に他界しているので、難しいでしょうね…。
吸血姫美夕

OVAは未視聴。デビルマンレディーと同じ監督作品で、なんと夫婦合作作品です。
夫婦合作と言うとどうも悪い例しか浮かばない(Bad example:実写版デビルマン)のですが、こちらはそんな心配も全くなく見れる面白い作品です。後味の悪い話も多く、人間の悲劇、愚かさをよく描けていると思います。川井憲次さんが手掛ける音楽も美麗。和風好きな方にピッタリです。
変に媚びた萌え萌えなキャラクターもいないし、風刺が効いた内容なので、大人の鑑賞に耐えうるアニメではないでしょうか(犬夜叉が好きなかーちゃんは好きかもしれない)。
主人公美夕の声はエヴァンゲリオンの伊吹マヤ役でお馴染みの長沢美樹さん。凛々しく可愛らしい声が良いですなー。テレビ版はまだ10話位しか見れてませんが、多分平野俊貴監督は百合が好きだと思います。
KEY THE METAL IDOL

過去のレビュー
デビルマンレディーの後、主演の岩男潤子繋がりで見ました。こちらも全編に渡って重い雰囲気が漂い、死人も多く出ます。無機質な不思議系少女キィちゃんと人間味の溢れたキィちゃん、どちらも可愛らしいです。親友のさくらちゃんとの交流も姉妹のような不思議な関係で良いですね。
あまり晴れ晴れとした話ではありませんが、キャラデザが気に入った方は一見の価値アリですよ。
serial experiment lain

近頃亡くなった中村隆太郎監督作品。
カルト的人気があり、海外でも評価は高いそうです。
1998年に放送されていたアニメですが、ネットの世界覧が今でも十二分に通用します。陰謀論や神になろうとした男、ナノテクノロジーや精神病等、実験的とも言える様々なネタがこれでもか!と言わんばかりに全編に至って詰め込まれています。作中で世界覧の説明もちゃんと補完されるのですが、一見では充分に理解出来ませんでした。ちっくしょう。
最終話で友人のためにある選択をした主人公の結末に、ホロリときました。
ジェノサイバー

過去のレビュー
グロ過ぎ。いや、でもここまでグロ描写を徹底していると寧ろ清々しいですね。こーゆーの見てるから友人に「グロいのとかホラーとか好きでしょ?」と笑顔で言われるんでしょうけど。耐性がない人は絶対に見ない方がいいです。夕飯食えなくなっても知らん。
ただグロいだけではなく、ちゃんとお話もあります。変身したジェノサイバーのデザインがカッコいいし、セルアニメとは思えないくらい戦闘シーンが綺麗です(グロイけど)。香港が舞台になるのかな〜と思ったら一話で全壊するし、主要人物になると思ってた子供も死んでしまうし、ともかくこのアニメは破壊描写が容赦ないです。終末系が好きな方は割に合う気がします。
感想
う〜ん、何かようわからんラインラップになったな。
見ていて面白くないと思ったのは無理して全話見る必要はないと思います。映画なら二時間程ですが、アニメはそれ以上時間を食うので、時間は有効的に使いましょう。
1990年代後半のアニメもちょくちょく見ましたが、暗くて重い話が多かったですね。押井守の攻殻機動隊の少佐、不動ジュン、lainの岩倉玲音等この頃は暗い感じの主人公が結構流行っていたのでしょうか。最近こういった影のある女主人公があまりいなくて残念です。
作画が綺麗だから話が面白いかというとそうではない気がします。
深夜アニメも作画凄く綺麗なのですが、話があまりまとまっていないといいますか、ぶん投げのまま二期を仄めかす最終話は納得が出来ません。12話でまとめるのも無理があるのかもしれませんが、それこそ脚本家や監督の腕の見せ所ではないでしょうか。多少オリジナル展開あってもいいと思いますしおすし。
もうちょっと深夜アニメ、数少なくてもいいと思います。多すぎかな。
後、アニメに関わらずドラマにも同じ事が言えますが、総集編を劇場版でやるケースが後を絶たないのも如何なものかと思います。
今年はデビルマンブームだったので、デビルマンの記事が多めでした。もう少しデビルマンレディーの知名度が上がってほしいなあ…。後デビルマンのOVA、続きはでないんですかね。
アニメも今年どんなのを見て来たか振り返ってみます。
では早速スタート!↓
ラブライブ!

友人がスマホで毎日ラブライブのアプリで遊んでいるので、気になって見てみました。
定員割れ廃校危機寸前の高校を救うため、アイドル活動をして高校を盛り上げたるわい!という青春ストーリー。
あまりの作画の綺麗さにあっけにとられます。
基本スポ根もの。その割に変なシリアスがあったり、生徒会長仲間に入ってからキャラ変わり過ぎじゃね?とかツッコミ所もいろいろあるのですが、爽やかなストーリーとキャラクターに文句は左程言えまい。
全員に見せ場があるというわけではありませんが、キャラクターも親しみやすくて立っていると思います(現実にいる・いないは別として)。歌も一つ一つクオリティが高いですしおすし。

私がアニメに馴れていないからですが、キャラクター皆可愛いんですけど、初見は見分けがつきにくく、ほぼ全員声がアニメボイスなんですよね。アニメボイスは悪くはないがぁ…好きではないんだがやぁ…。
その中で真姫ちゃんは若干棒読みですが、一昔前のアニメのヒロインポジションの若手声優さんぽいような、「いそう」な声なので好きでした。いい棒読みとはこのことですね!(Bad example:劇場版BLOOD-Cの橋本愛)
ゆゆ式

親友同士の独特のノリを表現した日常モノでも異色な作品。
キャラを見て笑うのではなく、キャラ同士が笑っている所を見るというアニメです。その場のノリとか、仲間とのアイコンタクトとか、オチのない会話とか、独特なキャラクターの掛け合いが面白い人はとことんハマりますが、つまらんという方がいるのも無理ないです。
原作を読みましたが、あの作風をアニメで上手く描いているんだから凄い。地味ながら、この作品はとても丁寧な作りだと思いました。

個人的に主役の3人組より、相川さんのグループの方が好きでしたね。特にふみちゃんがいいキャラしてます。ぬーぼーとしてますが、意外と周囲に気配りもしていて、友人にしたいお人です。
「佳 ちょっとちねらせて」
「はぁ!?ちねらすか!」
「ちねらすかだって。何か良いね!」
「な なんだよ…」
「ちねらすか…チネラスカ州…アメリカチネラスカ州…」
ここのやり取りがツボです。
Aチャンネル

スタジオ五組製作、背景がビックリするくらい綺麗でビビりました(私がチョロいのかもしれない)。原作の色使いを考慮しており、色彩設定においては文句ナシ。
全員ロリロリした声ではなく、声優のキャスティングもgoodです。今や出ずっぱりの内山夕美さんの出世作ではないでしょうか。何はともあれナギを内山さんに抜擢したスタッフGJ。
ナギとトオルの関係とか微妙な距離感が上手く描写出来てて、見ててほっこりします。ノスタルジックな音楽も合ってますね。
それで二期はいつやるんですか?
是非三巻のナギとユー子の喧嘩回はやってほしいです。

原作のユー子ちゃんはセクシー。
作者の黒田bb氏は女性らしいけど、男なんじゃないだろうか。
アニメに関して言う事があるならば、キャラデザを違和感なく設定欲しかったですね。デフォルメが微妙に効いてて、ちょっと見ててバランスが不安定と言いますか…。頭が大きいのかな?何しろ原作の黒田bb氏の絵が滅茶苦茶可愛いので(ナベ的目線)、もう少し頑張って欲しかった。後毎回流れる挿入歌はどうも頂けないです。たまにならいいんですけど、毎回キャラソンを流されるのはお腹いっぱいです。
きんいろモザイク

Aチャンネルと同じく、スタジオ五組製作。「クライムエッジ」というアニメは癖が強過ぎましたが、こちらは毎回安定した出来具合でした。内山夕美さんも再び出演(聴き比べるとナギとヨーコのテンションが全然違って面白いです)。こけしことシノちゃんの性格がツボでした。鬼畜こけしとか言われてますけど、かなり褒め上手で、優しい方だと思います。
原作がそうなので悪くは言えませんが、もう少し欧米文化と日本文化のカルチャーショックをネタにしても面白かった気がします。後、最終話のミュージカルは何かよくわかりませんでした。
あっちこっち

ツンデレ娘と超朴念仁の男、う〜ん題材は面白いと思うのに惜しい。
キャラクターが、なんだかあまり特徴がない感じです。取り敢えず主役の2人はあれでカップルじゃない、というのがおかしな話だなあと思いました。
原作が四コマ漫画のアニメって今は大量に生産されていますが、間が非常に難しいと思うのです。まさに、制作者の腕の見せ所なのでしょうが、あっちこっちのアニメは四コマを只並べただけと感じる構成で、全体の流れも宜しくない。イベント行事は面白いのに、話は盛り上がりに欠けるってどういうことだってばよ!
何気に皆口裕子と岩男潤子が出演しているのですが、ベテラン勢なのだからもう少しお仕事を選んでもよいのでは…。
うたかた

まとめたレビュー→あにこれ:うたかた
鎌倉が舞台の青春アニメ。夏アニメと言えば「うたかた」である。
中坊の頃わりとリアルタイムでDVD借りて見ていましたが、その時はあんまり面白くないなーと思っていました。主人公の一夏ちゃんは何をそんなにウジウジと悩んでいるのか、不思議で仕方がなかったのですが、年を重ねて見ると、登場人物達の苦悩がよーくわかりました。
たまに鬱アニメの例として挙げられます。アクションがあるわけでもなく、死人が出るとか、そういったものはありませんが、わりと全話に渡ってシリアス風味です。中学生の複雑な心境を丁寧に描いた作品なので、一夏ちゃんの葛藤が痛い程わかるという方も少なくないのでは。
あまり質の宜しくない邦画・洋画に有りがちな「キャラクターが思ってる事をペラペラと口にする」ということはせず、演出で見せた所が好印象でした。

全話に所々伏線が張られていて、印象深い場面や台詞が多いのですが、中坊の頃でも特に頭に残っているのは、第8話「散華の衝動」。一夏が作ったドライフラワーが、記憶障害の患者に「こんなゴミみたいなの花なんかじゃない」と言われて滅茶苦茶にされる場面。
この場面はまぁ、見るに耐えないッ!一生懸命、手怪我して作ったのに目の前であんなことされたら、私だったら二日は心塞ぎます。
生々しい心境やトゲトゲとした台詞は胸に来る物があり、また百合や薔薇の描写がふんだんにあるので、そういったものが苦手な方はやめておきましょう。出来れば思春期の中高生に見てもらいたい作品ですけどね。
デビルマン ova

残念ながら妖鳥編(第二巻)で打ち切りになってしまっているova作品。
実写版もあったような気がしますが、気のせいでしょう(気のせいにしたい)。
漫画版デビルマンに忠実で、シリアスでグロテスクな描写です。オリジナル展開もありますが、これが上手く溶け込めていて、原作を読んでいない人も話がわかるように作られています。
ovaなので作画が申し分なく綺麗。スタッフさんに「風の谷のナウシカ」から流れた方が多くいるので、作画が若干ジブリ調です。デビルマンとジブリの融合もまた新鮮というか、この作品の着目点の一つではないでしょうか。
デビルマンこと、不動明がめっちゃかっこいいのも作品の魅力。声優の速水奨さんの声も痺れますぞ。不動明の男気に酔いしれる事間違いなしです。近頃のラノベ主人公は、明君の男前さを見習うべきだと思います。
デビルマンレディー

この作品は、今年かなり記事にしましたね。過去のレビュー
最近永井豪の「デビルマン」も購入して読んでいるのですが、読めば読む程、デビルマンレディーはデビルマンと対の物語になっていて関心します。漫画版「デビルマンレディー」とは独立したオリジナル展開ですが、オリジナル展開でここまで良く出来ている作品も珍しいです(ローゼンメイデンも良作だと思います)。
取って付けたかのようなシリアス展開とは比べ物にならない程全編に渡って鬱々しいアニメですが、知名度が皆無なのが残念です(ちなみに画像検索では「Davil Lady」と打った方が沢山出ます。)。
「炎」「心」では子供をただ純粋無垢として描くのではなく、子供心故の残酷さを容赦なく描いています。

不動明に劣らない不遇な主人公不動ジュン。
情緒不安定でしたが精神崩壊しなかった(しかけたけど)のは凄い。
ジュンちゃんは頑張った。

飛鳥がジュンに相変わらす因縁付ける左程重要な場面ではないのですが、
ここの、すっげぇうざそうな顔してるジュンちゃんと
「せやろ?」と言わんばかりの飛鳥さんの表情が面白かったです。
永井豪の漫画版は時々妙なテンションの台詞があって、それはそれで良いのですが、こっちのアニメ版は台詞回しが自然で結構好きです。
特に印象的だったのは「顔」のエピソードでの中盤のやり取り
「獣の匂いでもしますかな」
「獣の女に頼らないと、処理出来ないんですか」
「(略)我々の相手はあくまでテロリストです」
「人間なら殺せるんだ…」
う〜ん、ここの岩男潤子さんの言い方が、淡々としていながらも冷ややかで、威圧感があります。
超オススメの作品ですが、全体の重苦しさ他、同性愛の描写等人を選ぶ作風です。作画も結構崩れてしまっているのも欠点。リメイクを望んでる作品ですが、飛鳥蘭役の嶋崎薫さんは既に他界しているので、難しいでしょうね…。
吸血姫美夕

OVAは未視聴。デビルマンレディーと同じ監督作品で、なんと夫婦合作作品です。
夫婦合作と言うとどうも悪い例しか浮かばない(Bad example:実写版デビルマン)のですが、こちらはそんな心配も全くなく見れる面白い作品です。後味の悪い話も多く、人間の悲劇、愚かさをよく描けていると思います。川井憲次さんが手掛ける音楽も美麗。和風好きな方にピッタリです。
変に媚びた萌え萌えなキャラクターもいないし、風刺が効いた内容なので、大人の鑑賞に耐えうるアニメではないでしょうか(犬夜叉が好きなかーちゃんは好きかもしれない)。
主人公美夕の声はエヴァンゲリオンの伊吹マヤ役でお馴染みの長沢美樹さん。凛々しく可愛らしい声が良いですなー。テレビ版はまだ10話位しか見れてませんが、多分平野俊貴監督は百合が好きだと思います。
KEY THE METAL IDOL

過去のレビュー
デビルマンレディーの後、主演の岩男潤子繋がりで見ました。こちらも全編に渡って重い雰囲気が漂い、死人も多く出ます。無機質な不思議系少女キィちゃんと人間味の溢れたキィちゃん、どちらも可愛らしいです。親友のさくらちゃんとの交流も姉妹のような不思議な関係で良いですね。
あまり晴れ晴れとした話ではありませんが、キャラデザが気に入った方は一見の価値アリですよ。
serial experiment lain

近頃亡くなった中村隆太郎監督作品。
カルト的人気があり、海外でも評価は高いそうです。
1998年に放送されていたアニメですが、ネットの世界覧が今でも十二分に通用します。陰謀論や神になろうとした男、ナノテクノロジーや精神病等、実験的とも言える様々なネタがこれでもか!と言わんばかりに全編に至って詰め込まれています。作中で世界覧の説明もちゃんと補完されるのですが、一見では充分に理解出来ませんでした。ちっくしょう。
最終話で友人のためにある選択をした主人公の結末に、ホロリときました。
ジェノサイバー

過去のレビュー
グロ過ぎ。いや、でもここまでグロ描写を徹底していると寧ろ清々しいですね。こーゆーの見てるから友人に「グロいのとかホラーとか好きでしょ?」と笑顔で言われるんでしょうけど。耐性がない人は絶対に見ない方がいいです。夕飯食えなくなっても知らん。
ただグロいだけではなく、ちゃんとお話もあります。変身したジェノサイバーのデザインがカッコいいし、セルアニメとは思えないくらい戦闘シーンが綺麗です(グロイけど)。香港が舞台になるのかな〜と思ったら一話で全壊するし、主要人物になると思ってた子供も死んでしまうし、ともかくこのアニメは破壊描写が容赦ないです。終末系が好きな方は割に合う気がします。
感想
う〜ん、何かようわからんラインラップになったな。
見ていて面白くないと思ったのは無理して全話見る必要はないと思います。映画なら二時間程ですが、アニメはそれ以上時間を食うので、時間は有効的に使いましょう。
1990年代後半のアニメもちょくちょく見ましたが、暗くて重い話が多かったですね。押井守の攻殻機動隊の少佐、不動ジュン、lainの岩倉玲音等この頃は暗い感じの主人公が結構流行っていたのでしょうか。最近こういった影のある女主人公があまりいなくて残念です。
作画が綺麗だから話が面白いかというとそうではない気がします。
深夜アニメも作画凄く綺麗なのですが、話があまりまとまっていないといいますか、ぶん投げのまま二期を仄めかす最終話は納得が出来ません。12話でまとめるのも無理があるのかもしれませんが、それこそ脚本家や監督の腕の見せ所ではないでしょうか。多少オリジナル展開あってもいいと思いますしおすし。
もうちょっと深夜アニメ、数少なくてもいいと思います。多すぎかな。
後、アニメに関わらずドラマにも同じ事が言えますが、総集編を劇場版でやるケースが後を絶たないのも如何なものかと思います。
今年はデビルマンブームだったので、デビルマンの記事が多めでした。もう少しデビルマンレディーの知名度が上がってほしいなあ…。後デビルマンのOVA、続きはでないんですかね。
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