マーメイド

学校が再開しました。
1限目の授業が無いってとても素晴らしい。涙が出ちゃう。
映画見れる部屋に、一応アニメはあるのですが劇場版アニメが殆どです。
あるものは試しに見るとして、恐らくレンタルショップには置いていないであろう海外のアニメーションも少しながら見てきました(時間が短いっていうのもあるんだけど)。
ルネ・ラルー、ミッシェル・オスロ、アレクサンドル・アレクセイエフ、
いやあ本当に少ししかあ見ていないよこの鍋。
新しく見つけたのがアレクサンドル・ペトロフ作品集。
ロシアのアニメーション作家で「老人と海」という作品でアカデミー短編アニメ賞受賞しています。
海外のアニメって独特な作風がかなり多い印象なのですが、この人に至っては逸脱、超越しています。
なんたって油絵が動くのですから。
ぬるぬる動くよ!
ガラスペインティングという、ガラス板に油絵具を指に付けて描く技法を使っています。
油絵アニメ作家…はこれまで想像してみたことはあるけど、実在するとは思わなんだ。
作品集には
「雌牛」「おかしな男の夢」「マーメイド 水の精」の三つを収録しています。
重厚な色彩で深々としているロシアの大地を感じます。
「おかしな男の夢」というドエトエフスキー原作の作品では途中精神世界?と思わせる楽園で、淡いタッチでこれまでの重々しい街の路地とは一変して白い煌びやかな色彩が広がります。
相対的な色彩を違和感無く使用しているにも関わらず、実際使用している絵の具は5、6個位なのだそうで、
筆や布でも描く事があるけれど殆どは自分の指で描いているそうです。
油絵のアニメーションという新鮮なタッチで見ていて全く飽きさせないのですが、ストーリーは結構難解で一回見ただけでもよくわかりません。宗教に基づいているものも多いです。
特に「おかしな男の夢」(ドエトエフスキーが原作ということもあってか)。
夢が夢のような描写が続き、楽園が一気に墜落した地獄になったりと、まあ正直なところハッキリとは理解出来ませんでした。
他のブログを読んで共感したことは「女性」の描写。
男性と違って非現実性をヒシヒシと感じることがありました。
やったら笑い声の声が高いんです。それに全員美人。個人的な勝手な主観ですが、海外のアニメ作家さんは女性をあまり美人に描いていないです。どちらかというとワザと変にしている気もします。
もしかしたら監督の理想の女性像なんじゃあないかなあと推測しました。そういった点では松本零士と描き方が似て成るかもしれない。
ただ一貫して言えることは作品にはどれも「愛」を核心に入れていることです。
「雌牛」と「マーメイド」には種族を超えた愛他ならない。

一番好きなのは「マーメイド 水の精」です。
おじいさんと一緒に暮らしている若い青年が出会った水の精のお話。
人魚では無く水の精です。
殆ど台詞が無いのですが大まかなストーリーは把握出来ます。
水の描写が美しいといったらまあ奥様。波紋の動きがCG顔負けですわよ。
白い寒寒しい冬の雪景色、水の温度までも伝わってきます。
詩的で幻想的な一味違うアニメーションです。
こういう作品に出会えただけでも大学に入学した価値あるわあ~
とか大袈裟な事を想いました。
最近深夜アニメは見ていません。
なんというか、テンションに付いていけてないんです。もう歳だからねえ…。
後確かに絵も映像も綺麗なんだけど、皆同じ顔に見えてしまう。歳だねえ…。
お鍋も錆びてきているようです。
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